アルコール系の除菌アイテムはどれが優秀?介護の視点で比べてみた!
介護は軽いものから手間がかかるものまで、毎日数多くの作業をこなす必要があります。介護をしているだけで気づけばこんな時間?ということは日常茶飯事。自分の生活もある中、介護に多くの時間を費やさなければならないので、休む時間も取れないという人も珍しくありません。
このような問題を完全に解消することはできませんが、アイディアとアイテム(道具)でそれをカバーすることは可能です。アイディア次第で介護で必要な作業は減らせますし、アイテム次第で作業時間も短縮できます。「2つのI(アイ)」を意識することで介護環境は改善できます。作業にかかる一つ一つの手間を減らし、介護のスリム化を目指しましょう。
ここからが本題だよ。
介護をするうえで問題になるのが菌やウィルスです。要介護者の健康のためにもある程度清潔な環境を維持する必要があります。しかし、少々の汚れですぐに掃除・洗濯というのあまり現実的ではありません。仮に、それができたとしても対処に困る汚れなどもあります。
そういった時に役立つのが、アルコール系の除菌アイテムです。ちょっとした汚れや、対処に困る菌などの処理にはアルコール除菌が効果的です。加えて、コロナウィルスやインフルエンザ対策としても非常に有効です。
この記事では、そんなアルコールを使用した除菌アイテムについて解説を交えながら商品比較もしていき、どういったものが介護の利用に向いているかを見ていきたいと思います。
- アルコール除菌アイテムの購入で迷っている
- コスパに優れたアルコール除菌アイテムを知りたい
- 介護利用に向いているアルコール除菌アイテムを教えてほしい
- アルコール除菌の知識が欲しい
除菌(消毒)アイテムについて
除菌アイテムはその名の通り、菌やウィルスを除菌するためのアイテムです。
除菌とは「菌を取り除く」という意味ですが、実際の効果は菌を殺して減らすことです。本来なら『消毒』もしくは『殺菌』と表現するほうがわかりやすいのですが、厚労省の認可を受けた製品、いわゆる医薬品・医薬部外品でないとこの表現が使えません。
基本的には「除菌」および「消毒」とついた商品は、菌やウィルスを殺して減らすアイテムだと考えて問題ありません。
「除菌」も「消毒」も菌を減らす効果自体は一緒ですよ。
「除菌」と「消毒」の違いや「医薬品」についての詳しい内容は、こちらの記事をご覧ください。
介護で求める効果
介護の現場で除菌アイテムに求める効果は、一般的な利用と比べて少し違います。
CMなどでよくある機能付き除菌スプレーは、除菌・抗菌・消臭といった具合に幅広い効果を求めているものが多いように思います。それに対して、介護では除菌効果の高さが優先されます。
- 手指の消毒
- ウィルスの除菌効果
- 雑菌の除菌効果
- 食中毒菌の除菌効果
※このチェックポイントは、介護の現場で使用するときに重視すべき点です。
介護では除菌効果の高さを優先しよう!
除菌アイテムの種類
ショップには様々な除菌アイテムが売られています。
テレビCMなどでお馴染みの消臭・抗菌機能を備えた除菌スプレーは、今では定番アイテムになりつつあります。ウェットティッシュや除菌シートは以前からも売られていましたが、新型コロナ以降はアルコールを主成分とした除菌スプレーや除菌ジェルも多くみられるようになりました。
アルコール系除菌アイテムの種類
- アルコール除菌スプレー
-
アルコールを主成分とした除菌スプレー。
- 詰め替え用アルコール除菌液
-
アルコールを主成分とした除菌液。
大容量タイプも数多く売られています。 - 機能付き除菌スプレー※
-
アルコール以外の除菌剤や消臭・抗菌成分も含んだ除菌スプレー。
- 詰め替え用除菌液(機能付き)※
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アルコール以外の除菌剤や消臭・抗菌成分も含んだ除菌液。
容量200ml~300mlが数多く売られています。 - 除菌シート・ウェットティッシュ
-
拭いて使うタイプです。
携帯用から置き型まで、数多くの商品が販売されています。 - 除菌・消毒ジェル
-
手にすりこんで使うタイプです。
液だれしにくいので携帯用としても使いやすいです。
※消臭(抗菌)機能付きの多くの商品は雑貨(雑品)扱いなので『除菌』の表現が基本になります。
今回の記事では扱っていませんが、除菌製品の中にはアルコールを使わない塩素系の除菌・消毒液もあります。次亜塩素酸水やハイターでおなじみの次亜塩素酸ナトリウムなどがそれにあたります。
次亜塩素酸については、記事にしようかと考えています。投稿しましたらご案内いたしますので、いましばらくの間お待ちください。
介護で利用しやすい除菌アイテムは?
介護の利用におすすめなのは、アルコール除菌スプレーです。
アルコール除菌スプレーの主な成分はエタノールです。
「アルコール除菌(消毒)=エタノールが主成分」
と理解しておいてください。
製品によっては下記の商品のようにエタノールの表記で販売されています。
アルコール除菌スプレーはいろいろな用途に使えます。
手指の消毒はもちろん、机や床、ドアノブなどにさっとスプレーすれば簡単に除菌できます。さらに、布団や枕、ソファーなどにスプレーすれば除菌だけでなく消臭効果も見込めます。ティッシュにしみ込ませて除菌シート代わりに使うのもおすすめです。
アルコール除菌スプレーは、いろいろと応用が利くので便利ですよ。
次の項目で理由は説明しますが、介護目的で利用する場合は機能付き除菌スプレーはあまりおすすめしません。
除菌シートやウェットティッシュは使いかっては良いのですが、拭き取る用途以外には使えないことを考えると、介護でおすすめするほどではないかなという感じです。
除菌ジェルは、基本的に手指などの消毒以外の用途で使うことはあまりないと考えると、やはりおすすめのアイテムとは言えません。
アルコール除菌液(大容量タイプ)とその他商品との比較
アルコール(エタノール)濃度は76.9%~81.4%(vol%)が最も除菌効果が高いです。これより低くても高くても除菌効果は下がります。
テレビCMでよく見かけるような機能付きの除菌スプレーは、基本的にアルコール濃度はそこまで高くありません。「99%除菌」の表示をよく見かけますが、基本的に「大腸菌」と「黄色ブドウ球菌」の2種類を対象としています。「ウィルスを99%除菌」という商品もありますが、これはアルコール耐性のない一般的なウィルスが対象です。
これらのような「99%除菌」を謳う製品で除菌できる菌やウィルスなどは、アルコール除菌アイテムでも除菌することが可能です。
基本的に、除菌効果はアルコール濃度に大きく左右されます。アルコール濃度を考えると、消臭や抗菌効果も含むような除菌スプレーの除菌効果は、アルコール除菌を超えるものにはならないと考えてよいと思います。
機能付き除菌スプレーで除菌できる菌やウィルスは、アルコール除菌アイテムでも除菌可能だよ。
商品比較でコスパを検証してみた
アルコール除菌液とその他除菌アイテムについて解説はしましたが、菌やウィルスへの除菌効果や価格などの違いなどはやはり気になりますよね。どうせ買うのであれば、コストパフォーマンスの高い商品を選びたいところです。
先に結論を言ってしまうと、介護の利用で本当におすすめなのは「アルコール除菌液」それも大容量タイプです。
商品としては、以下のような容器に入ったものになります。
私はこの商品を使っています。アルコール度数も十分で値段も手ごろなのでおすすめですよ。
介護で使いやすい除菌アイテムは「アルコール除菌スプレー」なのですが、購入は「アルコール除菌液」をおすすめします。スプレーボトルに入れて使用するため空ボトルが必要になりますが、初期投資として500円払っても全然お得です。すでに使用済みのスプレーボトル(※アルコール耐性のあるボトル)を持っているという方は、再利用すれば初期費用はタダですよ。
アルコール除菌液は空のスプレーボトルに入れて使いましょう。
今回は、コスパ優先ということで大容量タイプのアルコール除菌液をチョイスして製品比較してみたいと思います。
- 大容量タイプのアルコール除菌液
- 消臭や抗菌機能の付いた除菌スプレー
- 消臭や抗菌機能の付いた除菌スプレー(100円均一)
- アルコール除菌スプレー(100円均一)
100円均一の商品は、多くの人が利用する機会が多いことから比較対象にしました。ちなみに、アルコール除菌スプレーおよび小サイズの詰め替え用アルコール除菌液は、価格以外は大容量タイプと同じなので比較対象からは外しました。
アルコール除菌液と他の除菌アイテムとの比較をしてみるぞ
アルコール 除菌液※1 (大容量タイプ) | 機能付き 除菌スプレー※2 (有名メーカー) | 機能付き 除菌スプレー※2 (100円均一) | アルコール 除菌スプレー (100円均一) | |
---|---|---|---|---|
アルコール濃度 | 非常に高い | 低い | 低い | 高い |
手指の除菌 | ||||
除菌効果 (ウィルス※3) | 非常に高い | やや劣る | 劣る | 普通 |
除菌効果 (雑菌) | 非常に高い | 高い | ややおとる | 高い |
除菌効果 (カビ菌) | 高い | 劣る | 劣る | 普通 |
除菌効果 (食中毒菌※3) | 高い | 劣る | 劣る | 普通 |
消臭効果 | 普通 | 非常に高い | 普通 | 普通 |
速乾性 | 高い | 低い | 低い | 高い |
匂い (乾燥後) | 無臭 | 製品による | 製品による | 無臭 |
コスパ (介護利用) | 非常に良い | 悪い | 悪い | やや悪い |
平均価格 (100mlあたり) | 50円 (大容量タイプ) | 100円 | 100円 | 100円 |
アルコール 除菌液※1 (大容量タイプ) | 機能付き 除菌スプレー※2 (有名メーカー) | 機能付き 除菌スプレー※2 (100円均一) | アルコール 除菌スプレー (100円均一) | |
---|---|---|---|---|
アルコール濃度 | 非常に高い | 低い | 低い | 高い |
手指の除菌 | ||||
除菌効果 (ウィルス※3) | 非常に高い | やや劣る | 劣る | 普通 |
除菌効果 (雑菌) | 非常に高い | 高い | ややおとる | 高い |
除菌効果 (カビ菌) | 高い | 劣る | 劣る | 普通 |
除菌効果 (食中毒菌※3) | 高い | 劣る | 劣る | 普通 |
消臭効果 | 普通 | 非常に高い | 普通 | 普通 |
速乾性 | 高い | 低い | 低い | 高い |
匂い (乾燥後) | 無臭 | 製品による | 製品による | 無臭 |
コスパ (介護利用) | 非常に良い | 悪い | 悪い | やや悪い |
平均価格 (100mlあたり) | 50円 (大容量タイプ) | 100円 | 100円 | 100円 |
この比較表を見ると、全体的にアルコール濃度の高い除菌液が優れていることがわかります。ということで、この比較表を参考におすすめの除菌アイテムをQ&A形式で見ていきましょう。
除菌アイテムの比較結果
介護で利用するなら、大容量タイプのエタノール除菌液が圧倒的にコスパが高いです。
100mlあたり50円ほどなので普段使いでがんがん使えるのは魅力的だと思います。1日で何度も使う場面があることを考えると、他の除菌・消臭スプレーの半額以下で利用できるのは経済的でかなりお得だといえます。アルコール濃度が少し気になりますが、使用頻度がそれほど高くないのであれば、100円均一のアルコール除菌スプレーでもよいと思います。
アルコール除菌液にスポットを当てた記事を近日中に投稿予定です。投稿しましたらご案内いたしますので、興味のある方はぜひご覧ください。
まとめ
以上で、介護で使えるアルコール系の除菌アイテムの比較と考察は終わりです。
要介護者の健康を守るためにはある程度の清潔さが必要になります。そのためには、普通の掃除だけでは処理しきれない菌やウィルスなどにも気を配る必要があります。また、コロナウィルス対策は今後も必要なことから、手指も含めた除菌消毒はやはり必要になります。
これら対策の手段の一つとして、アルコール除菌はおすすめです。コストパフォーマンスを考えるのであれば、大容量タイプのアルコール除菌液と空スプレーボトルの組み合わせが一番です。どれくらい利用するかわからないという人は、とりあえずは100ml~500mlのアルコール除菌スプレーを購入しておくといいと思います。
いつでもアルコール除菌ができるようにしておくと安心感がありますよ。
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