在宅介護で利用できる介護サービスは?居宅サービスを一挙紹介!
病気やけがで本人または家族の介護・介助が必要となった場合、自宅で介護を行うのが在宅介護です。
在宅(自宅)介護は、本人またはその家族の負担が非常に大きなものになります。そんな負担を軽減してくれる役割を担うのが介護サービスです。介護サービスを利用することによって、介護・介助に必要ないろいろなサービスを受けることができます。
介護サービスはさまざまあり、種類が豊富です。多いに越したことはないのですが、手軽にサービスを利用しようと考えると、それがデメリットにもなっています。介護保険自体が複雑ですので、サービスの種類や内容を理解した上で利用するには少しハードルが高いかもしれません。
この記事では、在宅介護で必要な介護サービスに的を絞り、その種類と内容を簡単に紹介していきます。まずは、全体を把握することで自分たちに合ったサービスを見つけていくことをおすすめします。
- 介護サービスのことがよくわからない
- 自宅で利用できる介護のサービスが知りたい
- これから在宅介護を始める
- 介護サービスを利用したい
介護(介護予防)サービスについて
介護サービスは、介護・介助を必要とする人が介護保険を利用することで受けられるサービスです。
介護サービスを利用するには、要介護認定で「要支援」または「要介護」と認定される必要があります。要介護の場合は介護サービス、要支援の場合は介護予防サービスになります。利用できるサービスの種類などに差はありますが、大枠は同じだと考えて問題ありません。
介護サービスを利用するためには、要介護認定を受ける必要があるよ
介護保険のことがよくわからないという人は、こちらの記事をご覧ください。
介護サービスは、大別すると以下のように分かれています。
- 居宅サービス
- 施設サービス
- 地域密着型サービス
これらの各サービスは、さらに細かな介護サービスに分かれていいます。
自宅や施設などニーズに合わせた介護を行うことができるので、要介護者の環境に合わせて利用することができます。
居宅サービスとは
居宅サービスとは、自宅で住みながら受けることができるさまざまな介護サービスの総称です。
居宅サービスでは、自宅訪問、施設通所、福祉用具レンタルなど、これら以外にも多くの介護サービスを利用することができます。要介護者の一人住まいや家族の介護など、環境に合わせた利用をすることで介護生活の負担を軽減することができます。
次の項目からは、居宅サービスで利用できる介護サービスを紹介します
訪問サービス
介護士や看護師、医師などが、利用者の自宅まで訪問し、日常生活に必要な支援を行うサービスです。
- 訪問介護
- 訪問入浴介護
- 訪問看護
- 訪問リハビリテーション
- 居宅療養管理指導
訪問介護
訪問介護員はホームヘルパーとも呼ばれ、自宅で暮らす要介護者の日常生活の援助を行います。訪問介護サービスを利用すると、食事や排せつの手伝いから、入浴、掃除、洗濯、調理、外出時の付き添いなど、日常生活に必要なサポートが受けられます。
- 身体介護
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食事、排泄、入浴、着替え、体位変換・体位交換(体交)、歩行介助、移乗介助(車いすへの移動)など。
- 生活援助
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掃除、洗濯、調理、買い物、薬の受け取りなど。
- 通院介助
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要介護者が、通院をする際に自宅から病院までを車で送迎するもので、介護タクシーとも呼ばれます。乗車・移送・降車から移動の介助、受診手続きなども行います。
訪問入浴介護
要介護者が自宅で入浴することができる入浴専門のサービスです。寝たきりなどの理由で入浴が困難な要介護者に対して、看護職員1名と介護職員2~3名で入浴の介助を行います。入浴には専用の浴槽を使います。
訪問看護
看護師などの医療関係者が自宅に訪問し、主治医(かかりつけ医)の指示のもと、療養に必要な医療的ケア(注射、点滴、床ずれの処置、薬の管理など)や療養上の世話を行います。リハビリに必要なサポートも行ってくれます。
訪問リハビリテーション
リハビリの専門職である理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)が自宅に訪問し、心身の機能の回復・維持や日常生活に必要な動作の訓練などを行います。リハビリは医師の指示のもと実施されます。そのため、訪問リハビリテーションの利用には主治医(かかりつけ医)の許可が必要になります。
居宅療養管理指導
医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士、歯科衛生士などが要介護者の自宅に訪問し、療養に必要な管理・指導や相談などを行うサービスです。訪問診療や往診とは違って医療行為は行われません。
通所サービス
利用者が介護施設に日帰りで通って、生活に必要な支援や機能訓練などを受けるサービスです。
- 通所介護(デイサービス)
- 通所リハビリテーション(デイケア)
通所介護(デイサービス)
介護施設に通って、日帰りで介護または機能訓練などを受けるサービスです。要介護者だけでなく、その家族の負担軽減の役割も担っています。要介護1~5の認定を受けた人が利用できます。
通所リハビリテーション(デイケア)
老人保健施設、病院、診療所などに日帰りで通って、食事や入浴などの生活支援や生活機能向上のための訓練を受けることができるサービスです。指導・訓練は、医師の指示のもとでリハビリの専門職が行います。
短期入所サービス
利用者が介護施設に短期間入所するサービスで、生活に必要な支援や機能訓練などを受けることが出来ます。施設によっては医療的ケアも受けられます。
- 短期入所生活介護(ショートステイ)
- 短期入所療養介護(医療型ショートステイ)
短期入所生活介護(ショートステイ)
特別養護老人ホーム(特養)などの介護施設に短期間入所するサービスです。食事、入浴、その他の生活支援や機能訓練などを受けることができます。自宅にこもりがちな利用者の孤独感を軽減する役割も担っています。介護者である家族が小休止をしてリフレッシュをするためや、急病や急な用事で介護が一時的にできない場合などにも利用することができます。
短期入所療養介護(医療型ショートステイ)
短期入所生活介護(ショートステイ)に医療的ケアを加えたサービスです。医療的ケアやリハビリが中心ですが、生活面でのサポートも行います。介護療養型医療施設、介護老人保健施設、療養型介護施設を持つ病院および診療所などの医療機関が対象の施設になります。
その他
- 特定施設入居者生活介護
- 福祉用具貸与
- 特定福祉用具販売
- 居宅介護(介護予防)住宅改修費
特定施設入居者生活介護
厚生労働省が定めた基準を満たしている施設のことで、養護老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などがそれにあたります。自立した生活を送れるように、食事や排せつ、入浴などの生活支援や機能訓練などのサポートを行います。
福祉用具貸与
利用者が自立した生活を送ることができるように、または家族の介護負担を軽減することを目的に福祉用具(車いす、介護ベッド、スロープなど)を貸し出すサービスです。介護保険を利用することで、福祉用具をレンタルする際の費用負担が大きく軽減されます。
特定福祉用具販売
利用者が自立した生活を送ることができるように、または家族の介護負担を軽減することを目的に福祉用具を販売するサービスです。福祉用具のレンタル(貸し出し)に向かない用具は、このサービスを利用することで購入することができます。介護保険の利用で費用負担を大きく軽減することができます。
居宅介護(介護予防)住宅改修費
介護のために住宅改修をする際にかかった費用の一部を負担してくれるサービスです。20万円までを限度に、工事にかかった費用の一部(1~3割)が支給されます。
まとめ
以上で在宅(自宅)で利用できる介護サービスの紹介は終わりです。
介護保険で利用できる介護サービスには多くの種類があります。自分で調べてもよくわからないといった人は、地域包括支援センターやケアマネジャーなどに相談をすることをおすすめします。介護サービスをしっかりと利用して介護の負担を減らしましょう。
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