運営者情報

タカゆき
  • 介護歴15年
  • 心理面のケアが得意
  • 物事のバランスを見極めるのが大好き
  • 不都合はアイディアでカバーという思考回路
  • 「常識的には・普通は」という考え方は好きじゃない人

運営者について

そう遠くない将来、介護専門のカウンセラーかアドバイザーになろうと考えています。

長い介護生活で得た知識と経験を活かしたい、という単純な思いから出た考えというのが本音ですが、そう思わせる理由もあります。

それは「介護のジャンルは未成熟」であると感じていることです。


父の入院から在宅介護までの15年間で、様々な現場を見ていろいろな人と出会いました。その多くの経験の中で、私は、妙な違和感をずっと感じていました。その違和感は、ほかの家族の人の介護に対する向き合い方と、プロ(ヘルパーなど)もアマ(家族)含めた介護作業のやり方に対してです。
ここでは詳しくはお話しできませんが、どちらにも感じたことは「介護とはこう向き合うのが常識」「介護作業はこうやってするのが当たり前」という、常識・当たり前といった思考回路であるということです。

介護をする家族については「介護は教えられたものがすべてで他にやりようがない」という風な考え方をする人たちが、非常に多かったように思いました。「自分たちで考えて、自分たちに合ったスタイルに変える」といった意識が欠けているようにも見えました。
また、介護士の方々も、個人個人に合わせた形の介護作業をすることは初めから想定していないのか、流れ作業のように仕事をこなしている人が非常に多かったです。病院で作業をする介護士(看護助手)は、特にこの傾向が強かったように感じました。とはいえ、病院の場合は、患者の入れ替えの多さや作業の量を考えると、そこは仕方がないかなとは思いますが。

これらのことは、私にとって介護のジャンルはまだまだ未熟だと思わせる大きな要因になっています。

こういった問題を目の当たりにするようになったおかげといってよいのかわかりませんが「介護に関しては、一般論やマニュアルというものはあってないようなもの」という、一つの持論を持つようになりました。父が二度目の脳出血で入院することになってから、ごく早い段階でこの考えに至りました。

そこからは「人がなんといおうと、自分たちでしっかり考えて行動し、家族が後悔しない未来を選択する」という考えのもとで父の介護をするようになりました。考え方としては当たり前のことだと思うのですが、15年間でそれを実践している人を見たのは、私以外ではごくわずかでした。この考え方を持つ人は本当に少数派だったようで、周りからはかなり特殊な存在に見えていたようです。なんとなくここに、日本人特有の自主性の薄さを感じるのは私だけなんでしょうか……

とまあ、このような考え方で父の世話をしていると、介護や医療のことなどをいろいろと学ぶようになり、そこから得た知識や情報で問題を解決していきました。知識や情報だけでは対応が難しい場合は、いろいろなアイデアを模索し、創意工夫をすることで難局を乗り切りました。そういったこともあってか、在宅介護中は、訪問看護やヘルパー、リハビリの人たちに良い意味で驚かれ参考にされる、ということがあったのはちょっとした我が家の自慢です。


このように、15年という長い介護生活によって得られた、知識や情報、アイデア、考え方や経験が私にはあります

しかしながら、普通に仕事をしていたのではこれらを表に出す機会がなく、宝の持ち腐れのような感じがしました。そう考えると、このまま自分の中で腐らせるのはなんだかもったいないな、と思うようになったのです。また、前述のとおり、世間一般の介護というものに問題を感じていたこともあって、いろいろと考えているうちに介護専門のカウンセラーかアドバイザーを目指そうと考えるようになりました。

ただし、これにも問題があります。仮にその仕事をするようになっても、使えない知識やアイデアなどもあるのです。そこで思い立ったのがブログです。ブログでなら幅広い内容を扱えるし、多くの人の目に留まる可能性もあるので、介護で悩んでいる人たちに役立ててもらえると考えました。そうしてできたのが、当ブログサイトというわけです。

プロフィールカードに書いてあるように若干変わり者の運営者ですが、投稿記事はいたって真面目な内容ですので、当サイトを毎日の介護にお役立て頂けましたら幸いです。

介護歴について

当ブログサイトの記事は、主に筆者の介護経験が下地となっています

この介護経験というのは、私の家族の介護のことです。介護職の経験ということではありません
それを踏まえたうえで、以下をお読みください。

要介護者(父)の状態
  • 要介護5
  • 障害1級

家族構成は「父、母、息子(筆者)」三人家族で、要介護者は父であり、すでに他界しております。父は、脳出血を過去二度発症しており、本格的な介護が必要になったのは二度目の脳出血が発症してからになります。

一度目の時は、左脳あたりで出血があり、右半身不随になりました。この時、私はまだ子供でしたので母が父のサポートをしていました。それから10年後に、真ん中から右脳までの範囲で出血が発生し、当初はほぼ植物状態で死ぬかよくてこのままだと医者には宣告されていました。父を目覚めさせるために、死に物狂いで努力をした結果、なんとか目を覚ましてくれましたが、やはり植物状態に近い状態でした。その後は、介護にリハビリとこれでもかというくらいがんばったおかげもあってか、最終的には多少の動作くらいは行えるようになり、意思疎通ができるようにもなりました。いろいろとありましたが、6年の病院生活と9年の在宅介護を経て父は他界することとなりました。まさに激動の15年でした。

この15年は、母と私の二人三脚で父の面倒を見ていました。6年は病院生活で、ほとんどは長期療養型を利用した入院です。長期療養型ということもあってか、どこの病院も問題を抱えており、家族が毎日のように見舞いに行って身の回りの世話をする必要がありました。正直、ここでは書けないようなことも多分にあります。病院生活とは言っても、ほとんど介護をしているのと変わらないくらいの状態だったのを覚えています。病院にすべて任せるという手段も取れたのでしょうが、いろいろなものを天秤にかける必要があったのです。そこに乗せるものはご想像にお任せしたいと思います。

これらは、一般にイメージするお見舞いとは似て非なるものですので、想像するのは難しいかと思います。我が家と同じようなやり方の家族もいましたが、本当にごくわずかでした。そういう意味では、他の家族の方は天秤に乗せるものを妥協したんだと思います。それが良いか悪いかではなく、同じ境遇の人はいろいろな事情で悩んでいるということです。


こういった経緯から、在宅介護歴は9年ですが、実質的な介護歴で考えれば15年といっても何ら差支えはないと考えています。ちなみに、厚生労働省も「入院中であっても必要がある場合は、家族を介護することはあり得る」という認識を持っています。

ちなみに、下記がそれです。介護休業についての問い合わせ例で「入院中の家族の介護や見舞で介護休業が使えますか」という質問内容です。仕事をしている人にとっては結構大事な話なので、読んでおいて損はありませんよ。

労働者から入院している家族のために介護休業を取得したいと申出がありました。入院しているのであれば労働者が家族を介護する必要はないと思うのですが、休業させなくてはなりませんか。

 「介護」とは、歩行、排泄、食事、入浴等の日常生活に必要な便宜を供与することをいいます。他の者の手伝いを受けている場合であっても、労働者本人が便宜を供与しているのであれば、社会通念上、「対象家族を介護する」に該当します。
よって、対象家族が入院している場合でも、労働者本人が歩行、排泄、食事、入浴等の日常生活に必要な便宜を供与する必要があるか否かをみて判断すべきです。

出典:「よくあるお問い合わせ(事業主の方へ)」(厚生労働省)

以上、簡単ではありますが、介護歴について紹介させていただきました。このあたりの話しは記事にする機会があると思います。その時は、ここにも内部リンクを貼ってご案内すると思いますので、機会があればぜひご覧になってください。